For woman doctors女性医師・学生へ

まずは当科の雰囲気を感じていただければと思います。
ぜひ一度見学にいらしてください。

平成25年度入局、菊池麻美と申します。

私は東京女子医大を卒業し、当院で初期研修医を行い、当科に入局いたしました。
もともと救急疾患と手術に興味があり、初期研修2年目で当科を2か月間ローテートした際、医局のアットホームな雰囲気や、若い先生方の生き生きとした働きぶりに惹かれ、入局いたしました。
体力的、精神的にもハードな科ではありますが、上級医や先輩先生方に助けられながら充実した研修を行って参りました。

卒後7年目(後期研修医5年目)に妊娠した際には、脳神経外科という忙しい診療科で仕事を続けられるのか不安もありましたが、教授をはじめ医局の先生方に温かく支えていただきました。教授から「体とお腹の子のことを第一に考えなさい」と言っていただき、悪阻がひどくなり当時出向中であった病院での長時間通勤ができなくなった時も、大学に戻していただき、無理のない範囲での診療業務を行って参りました。

出産後、脳神経外科専門医試験が真近に迫っていたこともあり産後3か月で復帰いたしました。 家では育児のため勉強時間が確保できませんでしたが専門医試験直前は医局員の先生方にご協力いただき、勉強時間を調整していただきました。当日も休み時間に授乳をしながらの受験でしたが、なんとか合格をいただきました。

卒後9年目に第二子を妊娠、出産し、産後3ヶ月で復帰いたしました。妊娠中も無理のない範囲での診療業務を行いながら、上の子を連れて学会活動にも積極的に参加することができました。最近の学会ではほとんどが託児所が設置されており子連れでも参加可能です。
当院には院内保育があり、生後2か月から預けることができます。医局にも近く、授乳の時間になればPHSで連絡をしてもらい、授乳しながら働くことも可能です。
職員規定通りの平日9時から午後17時まで、夜間・休日の緊急対応は行わず、業務内容は診療時間内の外来診療・担当患者の手術・入院管理です。このような職場環境に支えられながら、2人の子育てと仕事を両立してまいりました。

子供は小学生となり、世間でいわれている小1の壁を体感しました。

これを機に、さらなる育児と仕事の両立を図るため、新たに当科教授となられた久保田先生にご相談し、育児短時間制度を取り入れることとしました。

朝、子供の送迎をしてから出勤し、外来の開始時間を調整しました。また帰りは子供の帰宅時間に合わせて早めに退勤させていただく曜日も設けました。

当科のいいところの1つは全体の医局カンファがお昼に行われることです。これによって、夕方以降、遅い時間まで残る必要はありませんし、私のような時短勤務者も参加が可能となります。

短時間勤務では、必然的に病院にいられる時間が少なくなります。効率的に診療業務をすすめることが必要になります。そこで医局の先生方、メデイィカルスタッフの方、秘書さんのサポートが不可欠です。本当にいつもお世話になっており、感謝しています。

当院は大学附属病院であり、教育・研究にも関わることができます。
学生や研修医向けのクルズスやOSCE評価、指導医講習など、診療以外の面で、大学病院だからこそ経験できる医学教育の機会が充実しています。
不定期で行われるものも多く、タイミングが合えば子育て中でも参加可能です。

研究では、学位取得がまず目標になるかと思います。私は大学院の選択は無かったので、論文博士を目指すこととしました。
妊娠前から準備を始めた論文が、8年越し!でやっと完成し博士論文を仕上げることができました。これも、長年見放すことなく、「少しずつ進めようね。」と素晴らしい距離感でご指導いただいた教授方のおかげにほかなりません。
また「少なくとも年に1回は学会で口演発表しよう。」「1年に1本は症例報告でもいいから論文を書こう。」と産後復職後、早期に、「アカデミアとしての活動を続けることの大切さ」をご指導くださった教授・指導医の先生方のおかげで今の私があり、この2つは今でも年間目標の1つです。

昨今、ダイバーシティ&インクルージョンが重要視されるようになり少しずつ脳外科領域も変化が見られているかと思います。脳神経外科でも活躍する女性医師が少しずつ増え、当科も女性医師入局員が増えており、大変うれしく思います。とは言え、様々な要因によって、個人が十分に力を発揮できる環境とは言えない状況も多く残っています。
子育て中の場合は、環境が個人のパフォーマンスに与える影響が特に大きい時期であると思います。私自身が実感しているのは、「今ある環境で、できるときに、できることから始めてみる。」ことの大切さです。それが自分自身だけではなく、患者さん、所属チーム、領域、社会に貢献する大きな1歩であると信じています。
このような1歩が、たくさんの仲間と合わせれば大きな力となることは必然です。

今後、少子高齢化による人口減少にともない、本邦では医師数を減らす政策が現実化する可能性が指摘されております。今以上に医師が離職せず、「できるときに、できることを」実行していくことが求められる時代となるでしょう。

当科は非常に妊娠・子育てに理解があり、女性医師に限らず安心して入局・研修ができる科と自負しています。
男性医師の育児休暇取得も進んでおり、後輩医師では1年間取得した先生もおられます。さらに子育て経験のある上級医や現在子育て中の若い先生方も多く、診療業務のみならず子供のことも相談できる環境で、医局全体で見守っていただいております。

まずは当科の雰囲気を感じていただければと思います。ぜひ一度見学にいらしてください。そして不安なことがあれば、たくさん質問して下さい。お待ちしております。

結果として当院を選択されなかったとしても、脳神経外科を志す仲間が1人でも増えることは、私たちにとって何よりもうれしいことです。

講師菊池麻美

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